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溶接用電極
アローズには、タングステンの材料製造技術やタングステンと異種金属との接合技術があります。その技術によりさまざまな溶接工程で使用するタングステン電極をご提供します。TIG溶接ではタングステンにセリウム、トリウム、ジルコニウムなどのレアアースをブレンドした電極棒を圧倒的な価格でご提供いたします。また抵抗溶接用の電極では、銅とタングステンを欠陥なく接合することが可能です。スポット溶接では銅電極が一般的ですが、アルミナをドーブしたアルミナ分散強化銅もご提供しております。
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こんな製品が得意です!!
抵抗溶接用タングステン電極
ワークを電極で押圧しながら電流を流し、ワークの自己抵抗発熱により接合していきます。この過程において、大きな電流と強い加圧が必要になり、電極はこの負荷に耐えられなければなりません。この負荷に耐え、抵抗溶接を可能にするのがアローズのタングステン、モリブデンと言った高融点金属になります。特にワークが銅の場合、銅の低抵抗及び高伝導から、溶接に必要な電流を更に大電流にする必要がある為、タングステンやモリブデンまたその合金を電極に使用することが有効です。
タングステンと銅の接合
タングステンと銅の接合には、シームレスな接合が求められます。この接合状態の精度が、溶接品質や電極の耐久性に直接的に影響します。シームレスが実現できれば、熱伝導性を向上させることが出来ますし、その上高い冷却効果を発揮することが可能になります。アローズでは、従来のロウ付けや圧入と言った方法だけでなく、特殊な接合方法でシームレスを実現することが可能です。
TIG溶接用タングステン溶接棒
タングステンとワークの間でアークを発生させ加熱します。このタングステンの電極に、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化トリウムなどのレアアースを添加することで溶接性を向上させることができます。お客様のリクエストに応じであらゆる種類、あらゆるサイズのタングステン電極をご提案します。
製品規格 ISO6848 ANSI/AWS A5.12/A5.A2M-98
電極棒の直径 | DC(A) | AC(A) | |||
in | mm | Straight Polarity(-) |
Reverse Polarity(+) |
Unbalanced Waves |
Balanced Waves |
0.04" | 1.0 | 15-80 | 10-80 | 20-60 | |
1/16" | 1.6 | 60-150 | 10-18 | 50-120 | 40-100 |
0.079" | 2.0 | 100-200 | 12-20 | 70-160 | 60-130 |
3/32" | 2.4 | 150-250 | 15-25 | 80-200 | 80-150 |
1/8" | 3.2 | 220-350 | 20-35 | 150-270 | 120-200 |
5/32" | 4.0 | 350-500 | 35-50 | 220-350 | 170-260 |
3/16" | 4.8 | 420-650 | 45-65 | 240-420 | 220-340 |
1/4" | 6.4 | 600-900 | 65-100 | 360-560 | 250-450 |
純タングステン電極
純タングステンの電極はすべてのタングステン電極の中でもっとも安価で一般的な電極になります。着火や耐消耗性は他の添加物系タングステンに比べると劣りますが、先端が丸くなった状態から形状変化が少ないという特徴があります。アルミニウムやマグネシウム合金の交流溶接で使用されています。
規格 | 添加物 | 添加量(%) | 不純物(%) | 色 | 電流 |
WP | – | – | <0.20 | green | AC |
セリウム入りタングステン電極
トリウム入りタングステン電極
非常に汎用性の高い優れた電極です。世界中で最も多く使用されている電極になります。着火性能が非常に優秀で、純タングステンやセリウム入りタングステンと比較しても安定したアークを実現していると言えるでしょう。この為溶接歪みを最小限に抑える事が可能です。主に炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル合金、チタンなどの溶接に最適です。
規格 | 添加物 | 添加量(%) | 不純物(%) | 色 | 電流 |
WT10 | ThO2 | 0.8~1.2 | <0.20 | yellow | DC |
WT20 | ThO2 | 1.7~2.2 | <0.20 | red | DC |
WT30 | ThO2 | 2.8~3.2 | <0.20 | purple | DC |
WT40 | ThO2 | 3.8~4.2 | <0.20 | orange | DC |

ランタン入りタングステン電極
溶接プログラムを変更することなく、トリウム入りタングステン電極からランタン入りタングステン電極に置き換える事が可能です。着火、再着火性能が優れており、寿命が長い特徴があります。長時間の連続溶接でもアークが安定しており、自動溶接などに最適です。
規格 | 添加物 | 添加量(%) | 不純物(%) | 色 | 電流 |
WL10 | La2O3 | 0.8~1.2 | <0.20 | black | AC/DC |
WL15 | La2O3 | 1.3~1.7 | <0.20 | gold | AC/DC |
WL20 | La2O3 | 1.8~2.2 | <0.20 | sky blue | AC/DC |

アロタン電極G1
レアアースを添加することで優れた耐食性と通電容量を持ちます。高負荷電流下で優れた溶接性能を発揮します。狭いアークビーム、高い圧縮強度、高電流において最高の溶け込みを実現します。
規格 | 添加物 | 添加量(%) | 不純物(%) | 色 | 電流 |
WY20 | レアアース | 1.8~2.2 | <0.20 | blue | AC |

アロタン電極G3
レアメタルを添加することでAC溶接で優れた性能を発揮します。特に高負荷AC溶接において優れた特性を発揮し、また汚染耐性があります。アルミニウム及びマグネシウム合金の交流溶接に最も一般的に使用されています。
規格 | 添加物 | 添加量(%) | 不純物(%) | 色 | 電流 |
WZ3 | レアメタル | 0.2~0.4 | <0.20 | brown | AC |
WZ8 | レアメタル | 0.7~0.9 | <0.20 | white | AC |

アルミナ分散強化銅
アルミナ分散強化銅とは、ナノサイズのアルミナ粒子を銅に分散させ銅を強化させた銅合金になります。アルミナの微粒子が銅の再結晶を阻害し、高強度、高硬度、高耐摩耗性、高導電性、高熱伝導性という特性を持ちます。特に、その優れた高温性能は銅合金では比類のないものであり、900℃でも高い強度を維持します。950℃の熱処理を2時間行っても金属組成に変化はありません。引張強度や硬度の低下はありますが、このアルミナ分散強化銅は高温の環境下において、その力を発揮する素材です。スポット溶接用電極として多く使用されており、クロム銅からの切替を行うお客様が多いです。加えて加工作業性にも優れておりますので、板、棒、線、管など、様々な形状の製品を作る事が可能です。お客様の特別なご要望にもお応えいたします。
アルミナ分散強化銅の種類 | XYM15 | XYM25 | XYM35 | XYM45 | XYM60 | XYM80 | |
融点 | ℃ | 1082 | 1082 | 1082 | 1082 | 1082 | 1082 |
密度 | g/㎤ | 8.81 | 8.8 | 8.79 | 8.78 | 8.78 | 8.75 |
抵抗率 | µΩ/cm | 1.93 | 1.99 | 2.04 | 2.08 | 2.12 | 2.15 |
抵抗率 | MPa(20℃) | 400₋500 | 420-550 | 450-600 | 470-620 | 480-650 | 480-650 |
MPa(650℃) | 300₋400 | 320-420 | 350-450 | 370-470 | 400-500 | 400-500 | |
熱伝導率 | W/m・k (20℃) | 346 | 334 | 323 | 313 | 305 | 298 |
熱膨張係数 | 10-6/K(~450°C) | 19.5 | 19.8 | 20 | 20.3 | 20.4 | 20.5 |
Al含有 | % | 0.15 | 0.25 | 0.35 | 0.45 | 0.6 | 0.8 |
Cu | % | 99.7 | 99.5 | 99.3 | 99.1 | 98.8 | 98.4 |
アルミナ分散強化銅のサイズ
線径及び厚み(㎜) | 幅(㎜) | 長さ(㎜) | |
Plates | 0.03₋20 | 25-800 | 100-5000 |
bars | 10-80 | 200-5000 | |
Wires | 0.08-1 | Coil | |
Rods | φ1-φ10 | 200-5000 | |
Tubes | φ5-φ80 | D3-75 | 500-5000 |